知り合いや、そこまで関係性の深くない人と話している時「こいつ嫌だな」と感じた経験、皆さんにはありますか?
ぼくは人と話してる時、「今の表現嫌だな」「この考えなんかもやもやするな」と感じることがよくあります。
この記事では"「こいつ嫌な奴だな」から始まる自己分析"と題し、「嫌だな」と感じた日にやる自己分析のやり方を書きます。
以下、手順です。
①何が嫌だったのか、思い出して書き出す
②過去の経験や価値観との関係を考える
③相手の発言の背景を想像する
詳細はそれぞれの項で書きます。
①何が嫌だったのか、思い出して書き出す
「なぜ自分はこの発言に対して嫌だと感じたのか?」から自分の価値観を探ります。
まず、スマホのメモを開くか、手元に紙とペンを用意します。
用意出来たら、その相手とのやり取りで、何が嫌だったのか改めて思い出し、直感的に頭に思い浮かんだことを書き出します。
「あの表現嫌だったな」「あのタイミングでそれ言うの空気読めないだろと思った」「言い方めっちゃ偉そうだったな」
などなど、色々出てくると思います。
②過去の経験や価値観との関係を考える
一通り出てきたら、その感情が自分の価値観や現在大切にしていること、過去の経験とどう関係しているのかを探ります。
たとえば、ここで上げた例だと、
「自分の嫌いな考えの人達が良く使う表現だから気に食わなかったんだ」
「あの発言は一緒にいる人の気分を悪くするものだった。場の空気を壊す発言だったから嫌だったんだな」
「自分にとって得意分野だと自負のある分野で、知ったような口きかれたのが鼻についたんだな」
など、自分の中でどの部分が引っかかったのかを考えます。
そうすることで、「嫌だ」「むかつく」といった反射的な感情の裏にある理由が見えてきます。
この理由が分かるだけでも、気持ちは落ち着きます。
「なんか嫌だな」という気持ちから、自分の価値観の輪郭が分かります。
ここでは「なんで」までですが、その気持ちや価値観になった原体験を深堀するといい自己分析になります。
例えば、「集団の空気を害さないことを大事にしているのはなんでだろう」をもう一段深掘りすると
学生時代チームスポーツをやっていて、ある日の練習中に、自分がチームの輪を乱す言動をとってしまい、チームメイトに白い目で見られ、顧問にも強く叱られた経験があって、そこからチームの輪を乱さないように、ひいては場の空気を重んじるようになったんだな、といった具合です。
ポイントは「その日」の「その瞬間」まで原体験を特定することです。
ここで言うなら、「中学3年の夏の大会前のあの日」「俺の発言に対してみんなが眉をひそめてこっちを見た瞬間」とかです。
③相手の発言の背景を想像する
少し余裕が出てきたところで、今度は相手のことを考えてみましょう。ここまでで「あースッキリした!」で終わってしまってはもったいないです。
感情が落ち着いたら、その余裕を使って相手のことを考えてみます。
相手がなぜその発言をしたのか、その背景や理由に思いを巡らせます。
自分が「嫌だな」と思ったのと同様に、相手にも何かしらの価値観や理由があります。その発言に至った背景を理解しようという試みです。
その人の生い立ちを知っていれば「そういえば前こんなこと言ってたな」とか思いだせるんですが、特にない場合は想像するしかないです。
人の気分を害するような発言をする瞬間というのは、本人の中にもそれなりにこだわりがあります。
その発言の瞬間、実は相手も感情的になっていて、視野が狭くなりその発言が出た可能性も十分にあります。
自分が持っている相手の情報から、そこまでの会話の流れで相手が不快に感じそうなところがないかもう一度思い出してみましょう。
相手の価値観やこだわりに仮説が立てられたらこの作業は終了です。
もしできそうなら、次の会話の機会に、相手に直接「あの時こういってたじゃん?あれ俺は~~だから違うかなって思ったんだけど、あのときなんでああいったの?」と質問してみるのも良いです。
そこから①、②で自分にした質問を相手に投げかければ、相手の価値観が分かります。
もちろん関係性によってできないこともあると思うので、できたらでいいです。
どちらにせよ、相手にまで考えを巡らせることが大切です。
ここで考えることができた仮説をもとに、相手と接します。会うことがない場合は同様の人が出てきたときに役立ちます。
まとめ
相手の発言に対して「嫌だな」「むかつくな」と感じた時、そこで終わってしまっていてはもったいないです。
一度立ち止まって「自分は嫌だと思っている」ということ自覚します。相手を責めたくなりますが、まずは書き出して自分の気持ちを客観視しましょう。
そして「なぜ嫌だと思ったのか」理由を理解し、原体験を深掘ることで自分の価値観を把握できたら、次に相手のことを考えます。相手の発言の意図を想像し、自分なりに仮説を立てます。
そして可能なら相手に直接質問し、自分にした質問と同じ質問をして相手の価値観まで理解します。
このように「嫌だな」と思う機会があったら自己理解に繋げましょう。相手の価値観まで知ることができたら一石二鳥ですね。